そもそも4/3のカメラに手を出したきっかけが、E-410に店頭で一目惚れし、衝動買いしたこと。そのサイズやフォルムは最高だったけれど、細かなところでいくつか不満もあった。
大きなところでは、ISOオート時の上限感度が400までだったこと。手動では800、1600も設定できたけれど、E-410の場合は感度を気にせず気楽に撮る設定にしたかった。あとハイライト側のダイナミックレンジが弱かったり(すぐ白飛びする)、モードダイヤルの質感が安っぽいのも気になっていた。逆にファインダーの小ささとかは気にならなかったけれど(というか手持ちのα900と比べると、現行のDSLRのファインダのほとんどは見劣りする)、それでE-620への買い替え資金として旅立っていった。
で、後継機のE-420。ISOオートは1600まで設定でき、ダイナミックレンジもずいぶん改善した。意識的にアンダーで撮る必要はなくなった。モードダイヤル類もきちんとローレットの刻まれたものになっており、モノとしての魅力が高まったと思う。だいたい、E-Pシリーズには、“まずデザインありき”というあざとさを感じるけれど、E-400系には“機能を絞り込んだら、こういうサイズとフォルムになりました”という佇まいがあって、個人的には好感を持っている。
(E-30,ZD35-100mm,このフォルム、このシェイプこそがE-400シリーズの魅力)
カタログスペックで、ボディ重量は380g、キットレンズであるZD14-42mmは190g。ミラーレスのE-P1が335gだから、レフレックス機構とペンタミラーを備え、E-420がこの軽さ、この小ささというのはスゴイと思う。E-420には手ブレ補正機構がないけれど、そのかわり、ポップアップフラッシュを内蔵している。
(E-420,ZD14-42mm,とてもコンパクトで、フツーの写真をフツーに撮れる。背伸びしない感じがあざとくなくていい)
測距点はオリンパスの伝統?とも言える「3点」のみ。せめて十字ボタンでダイレクトに測距点を選べるとよかったんだけれど、そこは上位機種との差別化を意図してか、できない。E-System的にE-420は、エントリークラスという位置付けなのだと思うけれど、コンパクトで、手ブレ補正もないDSLRって、モノにこだわるおっさんが惹かれやすいアイテムだと思う。設定要素もハイアマチュア向けにしてほしかった。操作性上ではこれが最大の不満。
(E-420,ZD14-42mm,こーいうどうでもいい日々の記録に、巨大なフルサイズDSLRとマクロレンズを持ち出すのは、大げさに感じる)
現実的に、まともに入手できるモダンなDSLRとしてE-420は最小・最軽量と言ってよい。「位相差AFを使いたい、光学ファインダーは必要、でもシステムは大げさでなくコンパクトにまとめたい、、」という向きにとって最良の選択肢だと、今でも思う。
(E-420,ZD14-42mm,キットレンズは小さいだけでなく、EDレンズ1枚、非球面レンズ2枚を奢られ、しっかりとしたクオリティ。点光源も“少しグルグルになるのを我慢すれば”キレイに出る。レンズフードも標準付属)
E-420を(コンパクトなものでいいから、フラッシュも廃していいから)ペンタプリズム化し、測距点をせめて5点くらいにして、外装は可能ば範囲で金属化する。これをWebで受注販売したら、割高な価格設定でも買う人は多いんじゃないかなあ、と感じる。
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