14-35mmを入れようと思った頃には、既にα900と24-70mmZAが手元にあった。つまり、フルサイズで使うバリオゾナーの深度の浅さに手を焼いていたということ。周辺画質が気になる性分もあって、バリオゾナーは結局f4~5.6くらいに絞って使うことが多かった。せっかく開放f2.8なのに、その明るさを生かせない。なんかもったいなくない? となる。
そこで、がぜん14-35mmが気になってくるわけだ。f4相当の深度を確保しながら、f2の露出でシャッターを切れる(ところで僕は、ほとんど基準感度でしか撮らない。だから高感度画質って、あまり気にしたことない)。そして開放でも、4/3だから周辺含めてぱりっと撮れる。減光も気にならない。防塵防滴、フォーカスはオリンパス渾身のソニックウェーブドライブ……となると、試さずにはいられない。
(E-420,Zuiko Digital 25mm f2.8,ISO100)
実際撮ってみると・・・難しいです。画角カバー範囲の狭さも相まって、漫然と撮ると、HGレンズの12-60mm f2.8-4.0 SWDと大差ないようにも感じる。4/3にしては、寄れないし。それと、ボディ(E-30)側がSWDを制御しきれていない気もする(僕の腕に問題があるとも言う)。フォーカスに迷うと、「ズガ、ク・ク・ク」という感じでせわしない。
でもハマると、深度が浅い深いというより、被写界の向こう側からうわっと浮き上がってくるような、、、そんな印象で撮れて、実力の片鱗を見せつけられる。
(E-30,Zuiko Digital 14-35mm f2.0 SWD,ISO200)
このレンズが、つや消しプラチナのラインもまぶしいオリンパスの“すーぱーはいぐれーど(SHG)”レンズとして他者との差を見せつけるのは、きらきらした点光源を被写体にした時かなあと思う。点光源が、レンズの周辺にいたるまで、かまぼこにもラグビーボールにもならず真円で、かつグルグルの年輪ボケになりもしない。
(E-620,Zuiko Digital 14-35mm f2.0 SWD,ISO200,2009年夏、都内ビアガーデンにて。トリミングしています)
なるべく明るく、開放から使えて、そして普段使いできる究極の標準ズーム――Eシステムの次期フラッグシップE-5(仮)が出た時こそ、あらためてお手並み拝見というところだろうか。
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