E-5の出来のよさが徐々に感じられるにつれ、「難しいなあ」と思う。フォーサーズの今後が、である。 既に多くの方がご覧になったかと思うけれど、Impressに本田さんによるインタビュー記事が出ている。
フォーサーズは継続するが、当面は開発資源をマイクロフォーサーズに注力する、ということだ。 これは本音だとは思うけれど、既にぼくらは「(フォーサーズとマイクロフォーサーズの)開発プラットフォームは共通している部分が多いので、両輪で進めることに負担はない」という趣旨の表明(参考記事:「ダブルフォーサーズで期待に応えたい」)を知っているわけで、何だかなあ、とは思う。
ここで言う「何だかなあ」には、このままだと小川さんがワルモノみたいになってしまうので、撤回するならするで、(オリンパスのお偉い)誰かが、代わりにゴメンなさいしてあげればいいのにね、という気持ちも含まれる。 一部の気の早い人は、フォーサーズ事業の売却なんてことも話題にするけれど、いくつかの理由から、それは絶対にないはずだ。ここ最近の紆余曲折は、純粋に、長期的な製品展開が確定していないためだと思う。良くも悪くも・・・。
僕自身は、E-5の出来を踏まえて、今後の自分自身の機材ポートフォリオを固めつつある(それについては追って、ここで独り言を書くつもりだ)。問題は、知人や身内から「(一眼)カメラを買おうとおもうんだけど、どんなのにしたらいいかな?」と聞かれたときである。ボーナス前の時期にはまた多いんだ、この手の質問が。
カメラはマウントによる囲い込みがあるため、支持政党や、ひいきの球団のように、三つ子の魂百までという事態になりやすい。だから適当に勧めて、あとで恨まれることだけは避けたい。 僕の場合、「身近に教えてくれる人がいるなら、その人と同じメーカーのものがいいよ。レンズとかフラッシュの貸し借りもできるしね」と答えることにしている。おおむねこれで済むんだけれど、時には「で、君は何を使っているの?」と聞かれることになる。僕の場合、キヤノンでもニコンでもなく、アルファとフォーサーズなわけで、話がややこしくなってくる。しまいには「なんでキヤノンとかニコンじゃないの?」とまで言われる。余計なお世話である。
ここで冒頭の話題に立ち返る。僕自身はE-5の後継機がでるまで 、もうDSLRを買うつもりはない。でもオリンパスは、僕のようなE-Systemラバーが人からオススメを聞かれたときに勧めやすいDSLRを、1ライン用意してくれてたっていいんじゃないかと思う(いくら出来が良いからって、いきなりE-5&12-60mm SWDは勧められないから)。草の根エバンジェリズムの受け皿になるようなフォーサーズレンズを使えるモデルが、やはり必要なのではないか。
先のインタビュー記事内でオリンパスの杉田氏は、「まだ表向きには言えませんが、システム拡張の提案の一種として、従来の一眼レフカメラなどとは違ったレンズ交換式カメラのスタイルを提案できると考えています」としている。まさか第三のマウントを抱えるとも思えないので、過去にもオリンパスのパテントなどから噂になっていた、フォーサーズマウントもマイクロフォーサーズマウントも自由にブリッジできるモジュラー式カメラのリリースが控えているのではないか(参考:egamiさんのblog)。 このモデルが、小粒だけど大人が満足できる質感を持つカメラだと良いのだけれど。
(E-5,ZD14-35mm)
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