レンズはMZD9-18mmとMZD14-150mmをあわせ、ほぼ毎日持ち歩いている。これまで持ち歩き用としてはE-420をあてていたが、なによりも驚いたのは、
高感度のjpeg撮って出し画像が思いのほか見られるものになっていること。(同じ撮像素子の)E-30と比べたって、長足の進歩をしたと感じる。E-5ではローパスフィルターを弱めたことがフィーチャーされているが、E-PL1もローパスないんじゃないの?というレベルの解像感が得られる。
(E-PL1,ZD50mm f2 Macro)
コンパクトデジカメユーザーを意識したダイヤルレスの操作性について、DSLRを使ってきた立場から述べると「思ったよりはストレスなく使える」といったところ。十字キーが機能ショートカットを兼ねており、それほどのストレスなく各設定にアクセスできる。スーパーコンパネとの合わせ技で運用すれば大きな不満を感じることはないと思われる。なによりレンズとの組み合わせでこれだけコンパクトだと、ちょっとした操作性の悪さも、許せてしまう。
ただしボディ単体でE-PL1とE-420を比較しても、それほど「小さいっ」という印象はない。実際、ボディだけの比較では、重さもさほど変わらない。とはいえレンズと組み合わせたプラットフォームとして評価すると、やはりマイクロフォーサーズのコンパクトさには驚かされる。特に今回入れた9-18mmと14-150mmについては、それぞれ長広角ズーム、高倍率ズームという大きくなりがちなレンズでありながら、圧倒的に小さい(そして軽い)。鏡筒の雰囲気にも作り込まれた感があり、そのコンパクトさと合わせて、工業製品としての凝縮間にあふれている。端的にいうと、日本人好みなレンズだ。
翻ってペンライト(以降、面倒だからこう書きます)のボディは、やはりチープな感がある。これは人によるところだと思うけれど、個人的には、あまり思い入れを持てる作りではない。縦横検出センサーの省略やそれにともなう水準器の廃止、液晶サイズと解像度が今時の機種としては貧弱だったりするところなど、手抜きと感じられる部分もある。写真を撮る道具として一番気になるのは、三脚穴と、レンズの光軸(マウントの中心線)と、ホットシューが垂直に揃っていないこと。微妙にずれている。三脚を立ててEVFを除くと、あれれっ、という感じになってしまう。
ここでEVFの話をしておくと、やはりエプソンの新デバイスを使ったVF-2は、パナソニックGシリーズのEVF(フィールドシーケンシャル)より明らかに見えが良い。オプションとしては大振りなものなので、ペンライトの取り回しは確実に悪くなるが、メカ好き男子においては好ましく感じる向きもあるか。ファインダー自体が上方向にチルトするので、二眼レフを覗くような姿勢で撮影できるのも良い雰囲気。背面液晶を見ながらの「オージービーフ撮り」では気分が出ない。やはりVF-2はマストバイである。
ただ人間とは贅沢なもので、せっかくファインダーがチルトするのなら、横方向にスイングもしてくれるとなお良かったと感じる。可動軸を増やすと耐久面の不安もあるのだろうが、特に縦位置撮影時にはスイングの恩恵が出るはず。後継モデルでは検討して欲しいところ。
VF-2のネガを挙げるならば、それはアイセンサーを搭載していないことだろうか。そのためいちいち、背面液晶とEVFの表示切り替えボタンのお世話にならなければならない・・・というか面倒くさいので、ちょっとした設定変更なら、遠目にEVFを覗きながらスーパーコンパネで設定してしまっている。VF-2の高精細さを無駄に生かした使い方だ(笑)
それと、撮影後のポストビューは切った方が良いと感じた。レリーズからポストビューまで一拍置く感があるので、テンポが良くない。全体的な操作レスポンスの悪さが、ペンライトにはある(操作性、とはまた違う観点で)。
手ぶれ補正については、効いているのは、間違いない。ただし違和感がある。E-30の超音波式手ぶれ補正と違い、ステッピングモーターによるペンライトのそれは、レリーズの瞬間に「ぶるるっ」という湿った感触があるからだ(ちなみに超音波式の場合は、シュコッという感じ。軽くさわやか)。これの違和感が、僕においては、手ぶれを誘発しているようにも感じる。
現在の所見としては、「ボディはそれなり。ただし画像エンジンはとても良い。MZDのプラットフォームとしては及第。そして早くE-5を手にしたい」というところか、、、
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